に鮮明に描かれている

電話に出た神父は、美咲の能力とは無限にある能力であって科学的物理的には証明はできない、稀に見る能力である事を知らせた。
そして、経験豊富で専門的知識のある臨床心理士は、美咲の様な子供をカウンセリングをした事があるようだった。
さらに神父は電話を受ける。
経験豊富であるフリーの精神科医での判断は科学的根拠がない為、一人の精神科医では判断してはならないという理由で、もう一人専門の病院の精神科医は美咲の絵画を見せてもらいたいという。 
そして、美咲に一度会って見たいという事だった。
神父は、是非、会ってもらいたいと伝える。

美咲は、年1回の誕生日だけ外出するが、施設から一歩も外に出ることはない、声かけしても返事すらする事もない。
精神科医と臨床心理士によって、良い治療ができ、専門の医師であれば、神父は美咲が変ってくれるかもしれないと思っていた。
数日後、医師と臨床心理士の方が施設へ来たのだが、美咲は、いつも通り、部屋へ閉じこもったまま、静かに絵を描くだけだった。
まず、セラピストが声をかけてみる、次に臨床心理士が声をかけてみるが、ただ絵画に集中し没頭していた。

美咲を見ながら声をかけると、セラピストと臨床心理士は不思議と自分が美咲の部屋にいるという意識が薄らいでいくのを感じていた。
セラピストと臨床心理士は、同じ感覚で心の中で思い見つめ合った。
「私達は、ここには居ないの、この子を見ている私自身の存在が薄れていくようだ」
セラピストと臨床心理士の「魂」が消えたり薄らと見え隠れしていたのだ。
そして、身体の力が抜けていくのを

感じ、その場から離れた。
「先生、私達には無理です、声をかける事はしましたが、それ以外の事は全く出来ません」

セラピストと臨床心理士の報告を受けた病院の精神科医は、これまでの気になる絵を見せてもらえるよう神父に言った。
神父は、スケッチブックを2冊をもって、病院の精神科医と経験豊富な臨床心理士のもとへ向かう。
「何という絵なんだ、まだ幼い子が描く絵ではない、何故だ信じられない」
「私にも信じられませんが、何かを訴えているような感覚になります」
病院の精神科医と臨床心理士は、現実のもののように鮮明に描かれている絵を見て驚きを隠せなかった。

長く接していたセラピストから美咲の事を聞いていた臨床心理士は、精神科医へ言った。
「私は、もうあの部屋にはいけません、あの部屋に入ると何故か力が抜けるような感じがして」
「そんな事が、あるはずがないだろ、一般的な症状を持つ幼い子供だろ」
精神科医師は、ゆっくり美咲のもとへ行き、声をかけた。
「こんにちは、君の名前は、美咲さんと言ったね、君の描く絵は現実にあるものではないのかな」
精神科医の言葉は、美咲の絵を描く手を止めさせ、美咲は、顔を医師に向ける。  


Posted by jadelung at 2016年08月25日11:18
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て自覚はあるんで

過剰摂取少年(描き下ろし)クラス替えがあって
暮島くんと大野くんはクラスが分かれます

でも、昼休みは一緒だし
暮島のエロメイルで、妄想しちゃう大野君が
もりあがって、抱いて
、なんてお願いすると
S攻めの暮島クンは、ご要望にお応えします

さて、大野君は暮島クンのことしか考えてませんが
新しいクラスで、ぽっちの大野君を気にしてくれる好男子が出現します

押崎くん
こいつに、暮島が嫉妬するんですね~

大野は、暮島が自分に惚れてる、って自覚がないんで
嫉妬されてる、ってのもわからず

押崎のほうは黒髪フェチで
大野の髪がドストライクでね~

あ、そうか
このままだと、押崎×大野の可能性もあったのか
だからよけい、暮島がいきり立ったのね
こいつ、そういうとこの勘は良さそうだもん

大好きな暮島に冷たくされて(嫉妬でね)
大野はおろおろしちゃうし
そんな大野を慰めたり相談に乗るのが押崎で
ほんと、暮島、感情のコントロールがきかない

でもって
ついに押崎から、嫉妬されてるってわかってない?って指摘されてびっくり
それでも、最期は勇気をもって暮島のとこへ

暮島も、自分の嫉妬心が大野を追い詰めてる、って自覚はあるんで
どSの俺様男が、初救世軍卜維廉中學めて大野に謝るし
大野よりずっと、俺の方が好きだよ、なんて言っちゃいます

ああ、気がすんだ

描き下ろしは、二人のラブラブの話

大野家に泊まって、イタした後なんですが
疲れ果てた大野の後始末をしてやって
自分の布団に戻った暮島の隣に
半分寝ぼけた大野君がもぐりこんできて
しかたないな、って感じで優しく微笑んで、一緒にねる暮島がいいです!  


Posted by jadelung at 2016年08月22日10:41
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族も何事もなかった様子

直継はキリスト教徒、高子も同じ真理と美咲も同じ親類親戚も家族でキリスト教徒だった。
12歳の真理と美咲は教会の運営する卜維廉中學
小学から高等学校まである学校へ通っていたが、中学生になってから他の生徒とは違いがあった為、美咲は1か月後、真理は3か月後から学校へ通学する事はなかった。
神イエスは、真理と美咲に学校で学ぶ事は許さず、今後の真理と美咲には役割があり必要なものは、全て精霊と天使から学ぶよう導いていた。
真理は叔父夫婦の元で、美咲は施設の部屋で、以前の様に過ごす事になる。

5人の精神科医達は現実の世界から完全に抹消された。
メンタルクリニック5軒は救世軍卜維廉中學
閉鎖、廃墟となり連続放火によって建物は全滅した。
容疑者から犯罪者となった連続放火犯として警察では日本中に指名手配したが、何も情報がなく生きているか死んでいるのかも全く分からず、殺人容疑もあったが未解決事件となる。
海外逃亡も考えたが、

早い段階で空港への指名手配をした為、海外逃亡はなしと判断。
容疑者の住んでいたアパートは、教会中心とした半径5km圏内にあった。
容疑者から犯罪者になったのは、アパートを捜索中、覚せい剤とガソリンタンクがありガソリンの成分を調べると同じ成分と判明、そのガソリンスタンドを調べると防犯カメラで確認、写真もアパートにあった。
壁には多くの殺人予告の様な紙が貼られたが、その中に鮮明に書かれた5つの診療所だけを狙う殺人ルートが書かれた紙があり犯人と判断し生髮

た。
5人の精神科医達の遺体はなかった為、警察署へ失踪届が出されるが家族ではなく5人の親戚達の人からの届け出であった。

警察官は確認する為に家族の自宅へ訪問すると、その家族達は自宅にいた。
「実は旦那さんの失踪届が出されているのですが」と警察官は冷静に家族に聞いた。
「えっ、そうなんですか、失踪届を出したのは誰ですか?」と家族も何事もなかった様子である。
「それはちょっと言えないのですが、旦那さんは、どちらでしょ」と警察官は聞いた。
「実は離婚届を出していまして、これから引越しをするのです」と家族は答える。
「そうでしたか、確認しましたので、幸せになってください」
警察官は何故失踪届が出されたのか考えながら、その家族に言葉を選びながら言った。
「ありがとうございます」と家族は言いながら笑っていた。

  


Posted by jadelung at 2016年08月19日19:47
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を持ち考えてはもらえ

ただ、美咲の思いを受け止める事、しっかりと見守りながら時には、美咲に声をかける事だった。
美咲との信頼関係を作り出す事が最優乳鐵蛋白先の対症療法であった。

しかし、メンタルクリニックの5人の精神科医は病院内での話し合いでは入院させて、もう一度、同じ治療をして叫ぶかどうか、それが本当かどうか確認してみたいという思いが強くあった。
経験豊富な精神科医は話し合いを聞きながら、精神科医と病院側だけで話す事ではないと思い、教会で皆さんで話し合いをした方が良いかもしれませんと提案をしたが却下された。
特異的稀な美咲の能力を持っていると見抜いていたかもしれない。
この時は仮説の段階であった為、フリーランスの精神科医は強く言う事は出来なかった。
神父との話し合いでの乳鐵蛋白会話から、仮説ではあるが可能性を秘めていると考えたのだろう。
神父も病院内での話し合いに同席していたが、次元の違う世界という事は出来なかった。
結局、病院勤務ではない5人の精神科医の言うとおりに確認の為と神父は思い従う事にした。
この時の神父には、美咲の事はイエスとの誓いで良く理解していた、何が起きるのか気づいていたのかもしれない。
美咲との関わり方で、5人の精神科医の人生と運命的な出来事が起こる事が、神父の脳裏にはあったが確信出来るものではなかった。

病院内での全ての会話は、自然の中にいる精霊と空を舞う天使が美咲の耳に流していた。
2人の精神科医は、この先メンタルクリニックを運営する5人の精神科医にイエスからの罰が与えられるとは知るよしもなかった。

2人の医師とは、病院に勤務する精神科医と世界を回り診療に経験豊富なフリーランスの精神科医である。
美咲との信頼関係を作り出す事が最優先の対症療法とする意見交換の中で判断をしていた。
専門の精神科病院内で、2人乳鐵蛋白
の判断で強く話す事が出来れば、彼らの判断が優先される可能性もあった。
現実の世界では、5対2では何を言っても無駄、多数決なのが現実なのだ。
「話し合いの場所を変えませんか、教会の中で、もう一度だけ話し合いを持ち考えてはもらえませんか」
多数決で決められる事で、神父は少し考えた末に精神科医達に言った。

教会を中心として半径5kmの範囲内には、専門の精神科病院1軒、総合病院が1軒、個人で運営するメンタルクリニックが5軒、総合医の内科外科を標榜する診療所が2軒あった。
障害者施設は2軒、障害者と言ってもそれは見た目で判断された者達である。
障害者達の中には、真理や美咲のように将来に特異的な能力を持つ者達もいたが能力は開化するのは先の話である。
精神科医達は、神父に精神科専門病院で入院の準備を進めていく事を話している時にある出来事が起ころうとしていた。
  


Posted by jadelung at 2016年08月16日10:26
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てあげる”スタイルが俺


燻った気分で春休みは終わり、大学2年の生活がスタートした。結局、幟はあの翌日、俺と顔を合わせないように早朝に帰京し、すぐさま学園の寮に戻ってしまったので、夏休みまで会うことは叶わなくなった。
幟に襲われた時、ボーッとした頭ながらも愛DSE數學補習の告白を聞いた気がしたが、俺は射精で脱力して間もなく眠りに落ち、幟がいつ部屋から去ったのかも覚えていない。キスをされ、弟なのに不覚にも俺のモノが反応し、それを確認した幟が図に乗り・・・。

その時、確かに告白された気がするのだが、ムード作りの口から出任せだったのか、本心だったのか、素面の頭で確かめようと思っていたの泰國旅行團に、翌日、幟は逃げるように那須を離れてしまった。夏休みまでの時間が幟の頭を冷やしてくれるだろうから、まあ、いい。次に会った時の出方次第だ。それよりも春休み中、放ったらかしにしていた曽根崎晶はどうしているだろうか?

いや、彼女は放ったらかされたという自覚すらなく、バレーボールに執筆業に、充実した毎日をおくっていたに違いない。2年生の講義は依然、分校舎で行われていたが、教養より専門の割合が増えてくるので、学部が違う晶とは重複する講義がほとんど無くなり、示し合わせでもしないと、キャンパスで会うのが益々困難になってきた。

講義の後はパレーの練習や家庭教師搬屋服務

のバイトで時間が取れないという晶の都合に合わせて俺達は学食で落ち合って昼食を共にした。晶に春休みをどう過ごしたか尋ねると、ゴールデンウィークに首都圏国公立大バレーボールサークルのトーナメントがあるから、それに向けた練習に明け暮れてた。先輩が卒業しちゃった後の新体制初の大きな試合だから、色々タイヘンでね・・・。

3年生も就活開始で浮き足立っちゃってて、2年が中心のメンバー編成になるから、責任重大なんだ・・・」と言って、フーッと大きく溜息をついた。俺は密かにゴールデンウィークに晶をどこか旅行に誘おうと考えていたので、出鼻を挫かれた。幟との訳のわからない出来事を晶と身体を重ねることで上書きしたかったのだ。
旅行がダメとなると、どうするか・・・。思案していると、傑、もし、都合がついたら、ゴールデンウィークに試合を観に来ない?サークルの身分だと応援に来てくれる人が少なくて寂しいんだよね。

応援は多いほど、張り合いが出るってもんじゃない?別に大声張り上げて応援しろ!・・・とは言わないからサ」、サクラ要員に見込まれたような誘い方をされてしまった。考えてみれば、俺は晶がバレーに打ち込んでいる姿を見たことがなかった。バレーの練習だから・・・」と、デートの予定を断られたり、変更させられたりする度、俺の心は確実に擦り減っていったので、いつの間にか、“晶がバレーの時はそっとしておいてあげる”スタイルが俺の中で確立されていたのだ。

聞きたくない言葉に関連する物は見たくもなくなるものらしい・・・。
晶の誘いでその無意識に築かれていた奇妙な連鎖にはたと気付かされ、俺自身も改めるべきと思えたので、観戦に行くことにした。
  


Posted by jadelung at 2016年08月11日10:12
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もう一人専門の病


経験豊富でフリーの精神科医は、美咲の絵画の保管部屋で数週間泊り込みで、残さず美咲の絵画を分析し総合的な判断と診断結果をまとめ、神父に伝えた。伝えた内容とは、スケッチブックにはナンバーが記され4年間で305冊、NoからNo305まで、他には1枚轉按套現の画用紙103枚があった。しかし、ナンバー1からナンバー13までのスケッチブックと画用紙103枚には何も描かれてなかった。画用紙103枚には、見た目では何も描かれてなかったが、一瞬だけ薄らと浮かび上がる絵画であり、見えたり見えなかったりの繰り返し。
クレヨンを使用せず心の中の心の眼でイメージしたものが描かれていたはず、しかしクレヨンを使用し描くようになってから13冊に描かれた絵は消えた。
不思議な出来事だったが、科学や物理を超えた現象もあり得るのかもしれない」
世界を回り奇妙で不思議な出来事を知り見てきた経験豊富である精神科医は驚く事なく否定も肯定もせず冷静に判断をしていたが、幻覚の世界観なのか幻想の世界観なのか考えていた。精神科医から伝えられた神父は、ただ茫然として静かに聞きながら、言霊からの伝令の映像を思い出す。現在の科学や物理の方程式では証明できない事もあることを念頭に精神科医は考えたのだろう。
奇妙で不思議な事だが仮説としては幻覚でも幻想でもなく次元を超えた何かしらの能力が備わっているのではないだろうか」フリーの精神科医と神父は、同じように思い考えていた。真理は、苦難を乗り越え現実の世界を導いていくが、美咲は、誰も叶わなかった壮大な夢を時をかけて叶えていくのだと神父は思った。
神父は
気付く事で心の中での大きな重圧から解き離れたようである。神父は、イエスを通し精霊と天使の伝令の交信と精神科医の診断結果で、これまでの接し方と導き方が知る術もなく気付かなかった、薄らと幻の様にぼんやりとした光景がはっきりと見えるようになると全てが繋がり確信となった。
はっきりと確信した時、イエスからの直接的な伝心があった。友よ、アース神族の元に使える者へ伝えよ、世界中に広がる魔性の死神と戦う態勢を整えよ、そなたの心の中にいる者へ伝えよ」
神父の心の中にいる者とは15歳でイエスからの洗礼を受け若年でありながら18歳で神父となり、甥は持っている神父以上の能力がある事によって神父として選ばれた人物である。神父となった21歳の甥は、18歳から日本を離れた場所にいた。
迷信と仮説だらけの奇妙で不思議な出来事が多い地域をまわり、見て話を聞きながら世界中を飛び回っていた。
歴史上でも迷信や伝説があるガンダーラ、インチベット、トランシルバニア、エルサイム、バチカン、メキシコ、グアテマラ、ベリーズ、インディアナ等を行き来していた。神父の遺言はイエスの伝令であり祈り続ける神父を動かし、トランシルバニアにいる甥に手紙を送る事、そして日本へ戻るよう伝えていた。
トランシルバニアにいるという事は、神イエスからの直接的な伝心の中にあった。
神父の手紙がトランシルバニアに届くまでは数日または数か月かかる、その間、神父は食事を摂らず、ずっと教会の中で祈りと睡眠を繰り返した。友よ、目覚めよ、心の神に変わるものが、そなたの伝心を手にした」
神イエスからの直接的な伝心が神父に届いた、そして神父は普段の生活に戻る。手紙が届いたのは数カ月後だった。伝心があった時、更に神父は臨床心理士の知人で臨床心理士資格を持ち経験豊富で専門的知識のある臨床心理士からも電話を受けた。
電話に出た神父は、美咲の能力とは無限にある能力であって科学的物理的には証明はできない、稀に見る能力である事を知らせた。そして、経験豊富で専門的知識のある臨床心理士は、美咲の様な子供をカウンセリングをした事があるようだった。さらに神父は電話を受ける。経験豊富であるフリーの精神科医での判断は科学的根拠がない為、一人の精神科医では判断してはならないという理由で、もう一人専門の病院の精神科医は美咲の絵画を見せてもらいたいという。 そして、美咲に一度会って見たいという事だった。神父は、是非、会ってもらいたいと伝える。


  


Posted by jadelung at 2016年08月08日10:12
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里親申請をする


この日から屋敷の中でも両手を動かす事が出来るようになっていたが、指の感覚はなく指を延ばしたまま。
執事やメイドも銀河の変化に驚いていた。食事の介助をする聖子、いらないものに対して拒否する銀河。そう、銀河に何かの感覚が戻りつつあった時である。聖子が銀河に付き添い、介助を始めて一年と半年が経過した。
聖子は海都に連絡を取り、今後の銀河の人生に何かが出来る事はないかと相談を始める。


海都も銀河の変化に驚いた様子であり、海都自身も何か出来る事を考えるようになる。
海都は銀河の全てを知り尽くしている、銀河にとって芸術から離れる事は出来ないはず。
屋敷内で空いている部屋でアトリエをつくり、毎日アトリエの中へ入ることで、何かまた変化が起きるかもしれないと海都は聖子に伝えた。海都は銀河が過去に使用していた画材を揃え、アトリエの部屋を作り、イーゼルにキャンパスを立て掛け、様子を見るよう聖子と話す。


聖子は散歩に食事介助、そしてアトリエの部屋で銀河をキャンパスの前に居させた。
銀河は何時しかキャンパスに触れようと手を伸ばすようになり、指は動かないが聖子は油絵の具をキャンパス前に置くと指で絵の具を付け、キャンパスに色を付け始めた。
半年後、銀河は指だけで一枚の絵画を創作し、聖子は海都のアトリエへ行き、銀河の油絵を見せた。
「本当に銀河が描いたのか?」
ええ、本当です、時間はかかりましたが」海都の絵画は、相手に合わせビジネスをするが、銀河は自分のイメージを膨らませ自由な色彩感覚の芸術家であった。銀河の第二の人生が、聖子によって動き始めたのかもしれないと思う海都。しかし、銀河は死んでしまっているという問題がある。この問題を解決できなければ、第二の人生を歩いていく事は出来ない。

聖子は海都に「どうすれば良いか」と相談を重ねていく。
この時、聖子は銀河への思いは単なる兄と妹ではなく、異性として恋おしく愛する気持ちを銀河に抱いていたのである。海都は考えに考えた末、聖子にある提案を持ちかけた。ゴエモンだ、ゴエモンしかいない」
ゴエモンはイタリアのトリノで店を持っているが、パリにも人に任せ店を持っていた。そしてゴエモンはイタリア国籍ではなくフランス国籍、銀河は名前を変えゴエモンの養子とすればいいかもしれない。
そうする事によって銀河は芸術活動が出来るはず。

でも、どうしたら名前を変えられるの?」
モンティヴィリエの日本人孤児院に頼み、新しい孤児申請をしてもらい、里親申請をする。
但し、銀河は表の人生を歩く事は出来ない、ずっと静かなアルトーヴィルの屋敷で生きて行くしかない。
「施設とゴエモンに頼んでみるよ、君は銀河の別の名前を考えてくれ」
聖子は名付け親になる事が嫌な気もしたが、愛する銀河の為、今の銀河が描けるもののイメージから名前を考えた。

銀河の別名は「輝矢(こうや)」と名付ける事にした。
銀河の描いた油絵は、太陽のように輝き、矢のように人の心に突き刺さるイメージが聖子の心の中にあり、人の心を引きつける油絵だった。海都は施設とゴエモンに頼み込み承諾を得て、ゴエモンは、銀河が生き返る事に快く賛同してくれた。輝矢は半年に一枚の油絵を描き、聖子が商人として輝矢の絵画だけでなく他の古美術品を取り扱う事になり、三年後、輝矢の絵画は顧客に恵まれ、海都の絵画の価値と同じようになる。  


Posted by jadelung at 2016年08月05日10:46
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心理士に話すべきか



真理と美咲が自分で気づく事によって、苦しみを弱め、苦痛を伴わずにいられる、しかしそれは真理と美咲の境遇は一緒だが、生活環境によって成長と共に起こる苦痛の強さが変わり能力の強度も変わる。
教会には、常に数人の人影が立ち寄ってくるが姿があるが神父は見えずにいた。
もしかしたらだ、その人影は人はなかったのかもしれない、次元の違う世界に住む人の影だったのかもしれない。

立ち寄ってくれる人々の中には、臨床心理士をしている人もいた。
その臨床心理士は、時々ボランティアで、施設の子供達と会話をし、心の悩みを聞いていた。
そのおかげで、施設の中で美咲以外の子供達は、いつも元気で活発に遊ぶ、そして学習をしていく。
神父は、美咲の事を臨床心理士に話すべきか考えていたが心の中に留めていた。

ある日の事だ、神父はその臨床心理士の方にお願いし、これまでの美咲の人物の印象と描いた絵を見てもらう事になる。神父の心の中にいる言霊が、天使からの伝令として神父を動かしたのかもしれない。
臨床心理士が言うには、はっきりとしないが「引きこもり」と「自閉」という言葉を使い障害について可能性が高いとの事だった。

ただ、美咲の描く絵には魅力があり、どこか不思議なものを感じるとの事であった。
明るい絵を描いているのだが、何か言葉では言い表す事のできない奥深い何かがあると言う。
そういう事は、良くある事だとも言っていた。
臨床心理士は、専門の精
神科医を知っているという事で、数枚の絵を見てもらえれば何かがわかるかもしれないと言い、気になる10枚の絵を持ち帰った。

叔父夫婦は、気になる真理の姿の事で神父のもとへ訪れ、普段の真理の生活状況の話をした。
「海(自由)と湖(孤独)水脈で繋がっている、どういう理由で繋がっているのか」
真理の生活状況の違いを聞いて、離れ離れになっている姉妹の共通点を、神父は考えはじめる。
「遅くなり申し訳ありません神父さん、医師が絵を見て分析し判断した結果を、お伝えに参りました」
神父は考えはじめると、臨床心理士が教会へ訪れた。
伝令を待っていた神父は一瞬だけイエスからの伝令?と思ったが、臨床心理士の顔を見て心を落ち着かせ、思い違いに気付く。  


Posted by jadelung at 2016年08月03日10:24
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置くだけの保管する部


美咲は教会が運営する施設での生活は、7才になっても相変わらず、会話もとろうとしない。
真理と同じ小学生だが、入学式後は修道院の部屋に閉じこもったままだった。
神父、修道院の修道僧、孤児施設の職<HKUE 傳銷員が、声をかけても表情は全く変わらない、眼を合わせる事もしない。
ただ声をかけると顔を見上げるだけで言葉での返事はない、微笑みや笑顔もない。
美咲の眼は、ただ一点だけに集中し下向き加減で、床を見ているだけで、すぐに部屋に閉じ込もってしまう。
部屋から出るのはトイレに行く、食堂で食事をとるだけである。

食堂では決められた時間で食事が港幣人民幣匯率出されるが、美咲の場合は食道に誰も居なくなってからであった。
そして、食道で美咲と一緒に居られるのは、美咲の心を開かせようとするセラピストだけであった。
しかし、その時間は限られ、美咲の行動に合わせる事が精一杯のセラピストである。
ただ美咲は、徐々にセラピストの顔を見て、眼を合わせる時が稀にあった。
眼を合わせる時の美咲は、以前は神父に渡していたが、カウンセラーに渡す事もあった。
美咲の絵を見たセラピストは、構図や色彩を見ながら徐々に美咲を分析する事が出来る様になる。

セラピストは、美咲の心にあるものに、魅了されながら、ある事に気づき始めていた、しかしそれは仮説の段階であり、神父には伝える事はなかった、良きタイミングを見計っていた様だ。
「神父様、過去の美咲さんの絵を見せてもらえないでしょうか」
「はい、美咲様の絵は、こちらの部屋にあります、何か感じるものがありましたか?」
「いいえ、申し訳ありません、今はまだ何もわかりません」
「そうでしたか、今後も美咲様を宜しくお願いします」
神父とセラピストの会話である。

その部屋は特に広い部屋ではなく、美咲だけの絵画を置くだけの保管する部屋である。
神父はセラピストに、過去からの

スケッチブックを机の上に置き、その場から静かに去っていく。
セラピストは部屋の雰囲気に何かを感じたのか、周囲を見回していた。
「何故、この部屋なのだろう?」
床以外の天井や壁に花々や海や森など自然の風景に天使、イエスキリスト、聖母マリアの彫刻が施されている。
セラピストは、美咲は孤独という障害を持って生きてるのではなく、富や繁栄の愛情に恵まれた人生を送っているのではないかと思い感じていた。  


Posted by jadelung at 2016年08月01日10:51
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